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今日から夏時間 Daylight Saving Time
今日(4/3)から、NYは夏時間になりました。昨日まで日本とNYの時差はマイナス14時間でしたが、今日からはマイナス13時間。つまりアメリカの午前9時は日本の午後10時となり、日本との電話がかけやすくなりました♪

夏時間、Summer Time、Daylight Saving Timeなど国によって呼び方は色々あるようですが、アメリカではDaylight Saving Timeと呼んでいるようです。4月の第1日曜日の午前2時に時計を1時間進めて午前3時にセット(つまりこの日は1日が23時間の計算)、そこから10月の最終日曜日までの7ヶ月をこの時計に合わせて過ごします。日照時間の長い夏の間、太陽の出ている時間を有効に活用することを目的に定められた制度で、欧米を中心に80カ国以上で導入されています。

時計の針を1時間早めることで、冬時間の午前7時が夏時間では午前8時となり、朝の涼しい時間帯を仕事や勉強の時間として使うことができます。また夏時間の午後5時は冬時間の午後4時。夏場は夜の8時過ぎでも明るいNYでは、仕事帰りの時間をゴルフやショッピング、それに子供と遊ぶ時間にあてることができます。さらに夏時間の深夜0時は冬時間午後11時。1時間早く就寝することで、照明の使用時間が減り、省エネにもつながる…。

というわけで、夏の太陽の日差しを渇望するイギリスとドイツで、1916年に初めて導入されたようです。アメリカでは1918~1919年の2年間実施されましたが、悪評のため間もなく廃止となり、第2次世界大戦中に再び資源節約の目的で採用され、現在に至るようです。

実は日本でもGHQ占領下の1948年から4年間、「夏時刻法」という名前でサマータイムが実施されたようです。労働時間延長と睡眠不足などの理由で廃止となりましたが、温暖化問題や省エネ問題解決の切り札として、また経済活性化のもくろみから、近年再び導入が議論されています。1995年と1998年には法案提出の準備もされたようですが、反対意見が多く成立には至っていません。

そういえば昔新聞で読んだな~、なんて思いながらネットで調べていたら、なんと凝りもせずまた今年、4月の国会で法案提出される見込みなんだそうです。先月18日には平沼赳夫元経済産業相を会長とする「サマータイム制度推進議員連盟」が東京で緊急大会を開き、2007年の実施に向けて具体的な準備を進めているそうです。これまで導入に慎重だった経済界や労働界も、今回は容認する動きが出ているとか…。

正直、私は日本でのサマータイム導入は反対です。確かに省エネ効果、温暖化防止効果、経済効果はあるかもしれないし、一部の人は時間的な余裕が生まれ→アフター5〈死語?〉に家族や友人とつき合い、ボランティアやスポーツ、余暇活動などに参加でき→潤いある生活を取り戻すことができるでしょう。でも残業が当たり前の日本社会では、今以上に労働時間が長くなる人も少なくないはず。そちらのデメリットの方が気がかりです。

この点については「労働時間が増えないよう政府が配慮することや、法施行後、実施状況を検討して制度を見直す条項などを盛り込む意向」らしいのですが、政府の配慮や状況の検討がしっかりされていれば、そもそも日本の「サービス残業」なんてもっと減るはずだしなぁ…。

2004年に導入実験を行った札幌商工会議所のHP上にアンケート結果が掲載されていますが、その中に「消費活動を推進したいのであれば、時間を早めるのではなく平日の朝多く働いて、週休3日制をとることはできないか」という意見がありました。私も日本では休日を増やす方がメリットが大きい気がします。どうせなら「Summer Vacation法」なんてのができると嬉しいんだけど、海外での消費活動になっちゃうから絶対ありえないでしょうね~。

なお、アメリカ国内でもハワイとアリゾナの2州はサマータイムを導入していないので、旅行の際はご注意ください。ちなみに夏時間にセットするために時計を1時間進めることをSpring forward、逆に冬時間に戻すために時計を1時間戻すことを Fall backと呼びます。Spring forwardで減った1時間は、Fall backで元に戻る計算。今日はいつもより睡眠時間が1時間少ないので、旦那さまは只今お昼寝の真っ最中です(笑)。
by ny-cafe | 2005-04-04 04:29 | アメリカ生活