m's New York cafe
nycafe.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
Labor Day&Tax Free Week
すっかり忘れていましたが、明日の土曜日から月曜までの3日間、アメリカはLabor Dayで久々の連休です。以前Memorial Dayについて書いたときにも触れましたが、アメリカはNational Holidayのほとんどが「○月の第△月曜日」というように決まっています。日本の勤労感謝の日に当たるLabor Dayは毎年9月の弟1月曜日で、労働者の功績を称える日としてお祝いされます。この日はまた、伝統的に夏の終わりを示す日でもあり、連休中は最後のバケーションに出かけたり、海や山、プールに出かける人も少なくなく、1年で1番車が混雑するとも言われるそうです。

そして勿論、NYではお買い物に行く人もたくさんいることでしょうね!何せ待ちに待ったTax Free週間なのですから♪(注:2005年は8/30~9/5です。)

他の州の事情はわかりませんが、NYでは毎年、Labor Day前の1週間、$110以下の衣類や靴、布やおむつは全部免税になるらしいのです。2月にも同じようにTax Freeの期間がありましたが、このときは詳細を知らずうまく恩恵にあずかることができませんでした。ちなみにNY市の消費税は8.375%、ロングアイランドの東にあるタンガーアウトレットの辺り(我が家の周辺も?)ではさらに高い8.625%です。

細かいことは良くわかりませんが、日本の消費税に該当するアメリカの「一般売上税」は、州ごとに税率を設定し、各州が税収を得る仕組みになっているようです。さらに市や郡が追加で徴収することができるため、日本のように一律5%というように決まっておらず、オレゴン州のように売上税自体が存在しない州もあれば、同じNY州内でも税率が異なるという事態が生まれるのだそうです。ちなみにNY市の場合、州税4.375%+市税4%=8.375%となるようです。ただしこの税金、日本のように買ったもの全てにかかるのではなく、食料品などは対象になるものもならないものもあって、実は未だに全くもって良くわかりません。

ちなみにNY市で最大の$110の買い物をした場合、税金は$9ちょっとです。「たかだか$9」と思うか、「$9も」と思うかは懐具合にもよりますが、お得であることは間違いありません。ということで、我が家も明日は朝からアウトレットに出かけようと思います。

そうそう、NY市内の税金についてですが、10月1日より$110以下の衣類や靴などは市税の4%が免除されるそうです。当初8月から実施の予定でしたが、10月に延期されたそうです。州税4.375%は今まで通りかかり、食品や$110以上のものも今までどおりです。ロングアイランドについてはどうなるのかわかりかねますが、税金が安くなるのは大歓迎ですね♪


すっかり脱線しましたが、肝心なLabor Dayの歴史についても少し調べてみました。

Labor Dayの歴史は、今から100年以上も前の1882年9月5日までさかのぼります。19世紀後半のアメリカといえば、南部と北部が対立が激化した時代で、奴隷制の存続と自由貿易を求める南部と、産業改革が進み、資本主義の発達した北部との間で、1861年南北戦争が勃発しました。この戦いは当初名将リーの指揮下で善戦した南軍が優位に戦いましたが、1863年1月のリンカーンによる奴隷解放宣言で形勢が逆転し、65年にリッチモンドが陥落したことで終止符が打たれます。

これにより合衆国は統一され、共和党の主導で南部の再建が図られました。そして憲法で正式に奴隷制度が廃止され、開放された黒人に公民権と投票権が与えられました。(注:南部諸州では、その後州法によって黒人の公民権や投票権を制限されたためこの法律は骨抜きになってしまいます。)

当時のアメリカは天然資源に恵まれ、石炭、石油、鉄鋼などを基本とする工業がめざましく躍進し、世界一の工業国へと発展する時代でもありました。そのため、工業発展の原動力のひとつとなる移民の数が大幅に増大した時代でもありました。当然ながら、生産効率をあげるための設備に力が注がれる一方で、過酷な労働条件や低賃金、未成年者の就労など様々な問題が生まれます。

こうした時代背景の中で、労働者は少しでも改善するために、次第に団結して労働組合を結成します。そして1882年9月5日、ついに「労働騎士団」と称する労働組合が、ニューヨークで初めて大きなパレードを行ったのでした。月曜日だったにもかかわらず、この日は20,000人もの労働者がパレードに参加し、その後あちこちでピクニックが催され、夜には花火も打ち上げられたそうです。このパレードはその後何年か継続され、次第に9月の第1月曜日を労働者の祝日とする風潮が広がっていきます。そして1887年、ついにオレゴン、コロラド、ニューヨーク、マサチューセッツ、ニュージャージーの5州でこの日を祝日とすることが決まり、1894年、ついに連邦議会でNational Hokidayにすることが決定したのだそうです。

ちなみにマンハッタンでは、Labor Dayの翌週9月10日に5番街でパレードが行われるようです。時差があるので日本ではちょうど選挙の当日ですね。残念ながら、私は今回の選挙は投票できないようです。(在外選挙の手続きをしていませんでした…。)

「財政の足りない分は金持ちから取ればいいという発想はやめてほしい」などと堂々と発言する某社長さんやら、「私のように政治に関心の無い人たちと、ティーパーティーでもしながら気楽に政治について語り合って行きたいと思います」などと発言する某料理研究家が立候補しているようですが、政治家の皆さん及び立候補してる皆さん、労働者のことも真剣に考えてくださいね~!
by ny-cafe | 2005-09-03 13:32 | 祝日