9/5(火)朝から
Glay Lineのバスツアーに参加して、マーホンベイ、ルーネンバーグ、ペギーズコーブをまわりました。旅行前に天気予報をチェックしたところ、この日だけはずっと雨マーク(しかも直前の予報はThunder Storm!!)だったため気が気ではありませんでしたが、幸い移動中にほんの少し雨がぱらついただけで、午後からは青空が広がる良いお天気になりました。このツアーに入るためにハリファックス経由にし、日程も延ばしたので本当にホッとしました。
★マーホン・ベイ(Mahone Bay)
HPによれば
マーホン・ベイは英国植民地時代の1754年に、ルター派のドイツ系開拓者によって開かれたそうで、250年以上の歴史を持つそうです。メインストリートには3つの異なる宗派の教会が建ち、中でも黄色い
St. James Churchは、ウィリアム・ハリスの傑作なのだそうです。ちなみに3つの教会とは、St. James Churchと手前の白い尖塔の教会、さらに手前の木に隠れた白い四角い教会です。海沿いではありませんがSt. James Church向こうにも別の教会が見えました。現在は世界中から芸術家が集まり、中でもスズ細工が有名なのだそうです。
私の持っているガイドブックには夕暮れ時に対岸から撮った写真が載っていて、その景色を見るのを楽しみにしていましたが、バスが止まったのはSt. James Churchのを超えた先のガソリンスタンド。しかも自由時間が20分ほどしかなく、対岸どころか3つの教会を見渡せる場所まで行くので精一杯でした。何とか3つの教会を斜めに見る場所までは行きましたが、雲が厚く覆っていたのが本当に残念です。この景色、もう一度青空の下でゆっくり見てみたいと心底思いました。
★ルーネンバーグ(Lunenburg)
駆け足でマーホン・ベイを見学した後は、すぐ先の
ルーネンバーグへと移動しました。ガイドブックで上のような町並み(上の写真は勝手に拝借)を見て以来ずっと行きたいと思っていました。この町もイギリス植民地時代の1753年にできたそうで、ドイツやスイス国境に近いフランスのモンべりアール地方などから移民したプロテスタントの人々によって建設されたそうです。1713年のユトレヒト条約で英国領となったノバ・スコシアですが、当時はまだフランス系カトリック教徒も多かったそうです。そこで彼らに対抗させるためにプロテスタントを入植させたそうですが、植民地時代の町並みや建物の保存状態が優れていることから、1995年に世界遺産に登録されたそうです。(詳しくは
こちらでどうぞ。)
私たちのツアーは、ルーネンバーグの徒歩ツアー(英語ガイド付き)か太西洋漁業博物館の見学が選ぶことができたので、徒歩ツアーに参加することにしました。丘の上で降ろしてもらい、そこから先は現地のガイドさんが古い建物を案内してくれましたが、ほとんど英語が聞き取れなかったのでひたすら写真を撮っていました。道の両端に車が路上駐車してあったので、18世紀にタイムトリップした感じ…とまでは思いませんでしたが、それでも250年の町の歴史は感じることができました。
カラフルな家々が立ち並びます。
左は小学校。現在も使われているそうです。
一番左は民族衣装を着たガイドさん。タータンチェックには四季折々のメープルカラーが織り込まれているそう。
左は1754年建造の
St John’s Anglican Churchです。2001年のハロウィーンの夜に火災で焼失してしまったそうで、現在の建物はその後再建されたものだそうです。どうりで新しい感じがしたわけだとブログを書きながら納得しました。
この町は造船業が盛んだったそうで、1921年から18年間、国際帆船レースで無敗を誇った
「ブルーノーズ号」もここで作られたそうです。ブルーノーズ号は1920年のレースでアメリカに負けた雪辱を晴らすことを目的に造られたそうですが、完成した年は夏中タラ漁に使われ、その後10月のレースで見事に勝利を収めたそうです。そのためか、この船の名前の由来には面白い一説があるそうで、当時この辺りの漁師は青い手袋をつけて漁をしていたそうで、北大西洋の寒さの中で漁をするうちに鼻をこすり、手袋の色が鼻について青い鼻をしていたことから、青い鼻=Bluenoseとなったそうです。もし本当にその通りだったら、なんだかとってもほほえましいネーミングです。
オリジナルのブルーノーズ号は第二次世界大戦中にハイチ沖で沈んでしまったそうですが、現在はレプリカのブルーノーズ2号がこの港に停泊し、うまくすればセーリングできるようです。詳しくは
こちらでどうぞ。
なお、カナダの10セントコインに描かれてる帆船は、現在は正式にブルーノーズ号と認められているようです。ガイドブックには「$100紙幣にもこの港の繁栄の様子が描かれてる」とありましたが、見たことがないので定かではありません。
なお、この町の建物がカラフルなのも造船業とかかわりがあるようで、船を塗るのに使ったペンキの残りを家々の壁に塗ったたのだそうです。今回は美しい景色の中を歩いただけで、美しい町並みを遠くから眺めることはできませんでしたが、お土産に買った絵葉書は坂道にカラフルな家が立ち並び、さらに木々が色づきとてもきれいでした。
紅葉の季節はドライブルートとしても人気があるようですが、私もできることならいつか紅葉の季節に訪れてみたいです。
なお、この町の景色は対岸のゴルフ場(左写真)の辺りから見るのが一番美しいそうです。残念ながら今回は時間がなくて対岸まで行けませんでしたが、1時間の島一周クルーズが出ていたので、それに乗れば見えるかもしれません。私たちは船の戻り時間とバスの出発時間が同じだったため参加できませんでしたが、こんなことならレンタカーで来れば良かったと心底後悔しました。ツアーでも事前に船の戻り時間が分かれば、ドライバーさんに交渉する余地はあると思います。HPが探せなかったのでツアーを主催する会社名など一切分かりませんが、ルーネンバーグへ行かれる方は是非クルーズのスケジュールをチェックしてみてください。そのほかのツアーについては、
こちらをどうぞ。
★ペキーズ・コーブ(Peggy's Cove)
後ろ髪を引かれる思いでバスに乗り込んだ後は、ペキーズ・コーブに向かいました。ここは人口60人ほどの小さな漁師町ですが、氷河によって削り取られた花崗岩の上に建つ白い灯台が美しく、この日も沢山の人が訪れていました。ガイドブックによれば名前の由来は荒れ狂う海で難破した船からただひとり生き残ったマーガレットという女性の愛称「ペギー」からとったという説と、セント・マーガレット湾という地名から取ったという2説あるそうです。
灯台の中は郵便局になっていて、夏場のみここから絵葉書を送ることができます。私も早速ハガキを買って自分宛に送りましたが、後日届いたハガキにはちゃんと灯台の消印が押されていました。ここでは予想外に滞在時間が長かったので、岩場に座ってしばらく灯台と海を眺めていましたが、大きな波が岩場に激しくぶつかる度に、この場所が自然の力によって造られたということを思い知らされた気がしました。
なお、ノバ・スコシア州には170以上の灯台があるそうですが、島の南西のYamouthから大西洋沿いを走るルートはその美しい景観から
Lighthouse Routeと名付けられているそうです(ルーネンバーグやマーホンベイも含まれる)。Yamouthへはメイン州のBar Harborからフェリーが出ているようです。PAからでは遠くて無理ですが、ニューイングランド地方も紅葉が美しいそうなので、いつかこの辺りをゆっくりドライブしてみたいです。
この日は再びツアーバスでハリファックスに戻り、お天気が良かったのでそのまま市内を散策しました。ハリファックスの写真はまた後日アップします。